プログラム運用の落とし穴【ピークアウトの経験談】


はじめに

2025年、HPSというトレーニングプログラムでベンチプレスが爆伸びした。

100kg → 115kg。

ディロードを1週間挟んで、そのまま2サイクル目に突入。
…が、そこから「なんか重くね?」がずっと続く。

今回は、知識を詰め込みすぎて潰れたリアルな話。
プログラムって“正しくやろうとしすぎると逆に崩れる”ってことを痛感した内容です。


潰れた瞬間と出力低下の実感

2サイクル目のWeek1、最初のセットで「ん?」となる。
105kgのシングルは普通に軽く挙がった。ここまでは問題なし。

でも、その後のセットに入った瞬間、明らかにおかしいと感じた。
動作が重く、粘れない。明らかに出力が足りてない。(Hの日の8回も確か3セットで限界だった)
初日から妙な違和感が出ていた。でも1RM再計算してるからWEEK1が重いのは当たり前かとおもってそのままWeek2に突入。
Hの日も6回程度しかできないし、Sの日に至っては2セット目で2レップ目で潰れた。
ここでようやく「あ、これはやばい」と判断し、1週間の完全休養を決断。(97.5kgだったので1回で潰れることはあり得ないので)

もっと早く気が付いていれば修正も早く済んだ可能性があるので反省。


慣れのサイクルと刺激の鮮度

もう一つあったのが、神経適応のタイミングのズレ

HPSって非線形ピリオダイゼーションだけど、それでも“慣れのサイクル”は存在する。
よく言われる「6週間~8週間で一巡する」って話。
1サイクル終えてそのまま2周目に突入したことで、刺激の鮮度がなくなっていたのかもしれない。

身体はすでに適応済み。その状態でまた同じことを重ねたことで、パフォーマンスが落ちた。


自己分析|原因は“全部やろうとした”こと

今思えば、やらなくていいことまで“詰め込んでた”。

  • 2サイクル連続で実施:ピークを取ったあとの調整なしで突入(ディロードも取ったのでいいと思ってた。)
  • Pの日にポーズベンチ:刺激が混ざって狙いが曖昧に
  • 毎回トップシングル追加:サイクルが終わってからピークを作るより、サイクル中に自然にピーキングできた方が効率いいと思ってやっていた(結果的には毎回ピーク状態になってしまっていた)
  • 補助種目も全部追加:「せっかくだから全部やる」は一番危ない

    爆伸びして楽しくなっている時期なのでいろいろ調べては詰め込んでいた。多分誰しもあることだと思う
    「知識を実践に活かす」は大事だけど、詰め込みすぎは設計意図を壊すだけだった。
    自分で解説をしといて実践できていなかったわけだ

なぜかスクワットは伸びてた

ちなみに、同じHPSでもスクワットはちゃんと伸びてた。

  • フォームが安定してた
  • 苦手意識がなく、疲れててもなんとかなった
  • 出力に余裕があった

ベンチは神経疲労の影響が出やすく、少しのズレで崩れる。
特に僕はベンチは筋肉痛が来やすく疲労も抜けにくい(スクワットは疲労耐性がかなり高いようだ)
“精度が必要な種目”は、過負荷や疲労の影響がダイレクトに出やすい。


まとめ|“引き算”ができないと潰れる

HPSはめっちゃ優れたプログラム。
でも「もっと良くしたい」とか「全部入れたら最強じゃん」って詰め込んだら、普通に潰れる。
楽しくなってそうなるのことはだれでもある、

プログラムって「やりきること」が目的じゃなくて、
「今の状態に合わせて調整していくこと」が本質なんだと思う。

疲れてたら削る。無理そうなら飛ばす。休む判断も“完走”の一部。

真面目な人ほど潰れやすい。
やるべきことを全部やるんじゃなくて、“やるべきことを見極める”。
これが一番難しくて、一番大事。

読んでくれてありがとう。
今日も重力に抗っていこう。
アンチ・グラビティ!

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