【タイトル】トップシングルとは?|その意味・メリット・注意点を徹底解説

はじめに

SNSやYouTubeを見ていると、「今日はトップシングル〇〇〇kg」みたいな投稿、よく見かけませんか?
MAXにしては軽く上げてるしなんなんだ?ってなりますよね???(僕は意味が解りませんでした笑)

強い人がやってるし、とりあえず取り入れてみたものの——
「トップシングルって、結局なんのためにやってるの?」
そう思ったこと、ありませんか?

この投稿では、そんな“1回だけ重いのを軽めに挙げる”という不思議な種目、トップシングルについて掘り下げていきます。


出力の測定とは?

● 換算RM(E1RM)の基本:
セット数×RPEから1RMを推定することで、毎回MAXを試す必要がなくなります。
(RPEや1RMについては別記事で解説予定)

● トップセット(複数回) vs トップシングル(単発)の違い:
・トップセットはボリュームを確保しつつ出力を測定
・トップシングルは【その日】のピーク出力を測定すること

目的や精度に応じて使い分けが大切です。


トップシングルの理論的背景

● RFD(Rate of Force Development)=力の立ち上がり速度
高重量になるほど、初動の“爆発力”が重要になります。

● CNS(中枢神経系)の活性化
1回だけの高重量刺激は、神経系の準備・活性に効果的。
ピーキングやMAX更新との相性が良いです。

● 技術習得・フォームの再現性チェック
セットで崩れがちな動作も、単発なら誤魔化しにくく、再現性チェックに使えます。


トップシングルは“MAX”なのか?

結論から言えば、トップシングル=毎回MAX挑戦ではありません。

トップシングルはあくまで「その日の出力を測る・整えるための1発」。
扱う重量はRPE8(あと2回できる)程度が一般的です。

■ MAXとの違い

種類内容タイミング
トップシングル(RPE8〜9)ベスト付近の出力確認、フォーム調整週ごとの出力追跡、ピーキング中
MAX測定(RPE10)ガチ限界挑戦、本気の1RM測定大会直前、ピーク最終週など限定的

“MAXを毎回やってる”と誤解して潰れる人も多いので要注意。


頻度とタイミング

● 毎週やる派

  • 出力の追跡ができる
  • 感覚が鈍らない
  • ピーキングと組みやすい

● 控える派

  • 神経疲労が蓄積しやすい
  • ピークアウトしやすい
  • 精神的負担が大きい

目的とトレーニングフェーズに合わせた配置が大切です。


実践と反省:自分はこうしてた

HPSというプログラムの中で2サイクル目は、毎週RPE8程度でトップシングルを取り入れていました。
理由は「ピーキングを別で作らず、サイクル中にピークも作れたら効率良いのでは?」と考えたから。(横着ですね。二兎を追う者は一兎をも得ずです。はい。)

結果どうなったかというと…
ピークアウトしました。

特にベンチプレスで明らかに出力が落ちていき、「なんか重いな…」が続いた状態に。
(詳しくは別記事で)

頻度と疲労の管理を甘く見てたと反省しています。


まとめ

  • トップシングルは“その日の出力を測る”+“整える”ための手段
  • フォームの再現性や神経系の刺激にも効果あり
  • ただし使い方を間違えるとピークアウト・疲労蓄積の原因になる
  • 「MAX挑戦」とは違う目的で運用すべき

参考文献

  • Aagaard, P. et al. (2002). Increased rate of force development and neural drive of human skeletal muscle following resistance training. J Appl Physiol
    https://journals.physiology.org/doi/10.1152/japplphysiol.00283.2002
  • Maffiuletti, N. A. et al. (2016). Rate of force development: physiological and methodological considerations. Eur J Appl Physiol
    https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC4875063/
  • Grgic, J. et al. (2020). Test–Retest Reliability of the One-Repetition Maximum (1RM) Strength Assessment: A Systematic Review. Sports Med – Open
    https://sportsmedicine-open.springeropen.com/articles/10.1186/s40798-020-00260-z

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